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(by Barbra Streisand)

【仕事集】多世代の交流を育む「世代循環型」の街づくり

2017年1月4日

東急不動産_プロジェクトノート_企画・編集・取材

東急不動産による初の試み、「分譲マンション」と「シニア住宅」の複合プロジェクトが進行中です。世田谷中町に残る約1万坪の広大な敷地に、子育て期から高齢期に至るまで、多世代の人々が交流し地域ともつながる住環境の創造を進めています。「『世代循環型』の街づくり」という新たなコンセプトで臨む、複合プロジェクトの取り組みをご紹介します。

■過去10年間で都内最大の開発プロジェクト ※

世田谷中町プロジェクトは、東京都の「一般住宅を併設したサービス付き高齢者向け住宅整備事業」第一号選定プロジェクトです。約1万坪の広大な敷地を活用する本プロジェクトは、第一種低層住居専用地域における分譲マンションとシニア住宅の複合開発としては、過去10年間で都内最大級。地域包括ケアの拠点として、子育て期から高齢期までの多世代が気持ちよく暮らすことができる「世代循環型」の街づくりを実現します。
※ 1995年以降・東京都内の物件の中で、第一種低層住居専用地域におけるサービス付き高齢者住宅と分譲マンションの複合開発では最大の敷地面積(MRC 調べ/1995年1月~2015年8月15日までのMRC調査・補足に基づく分譲マンションデータ)

■安心して年齢を重ねていける街づくりの実現

敷地内には、分譲マンション「ブランズシティ世田谷中町」(252戸)とシニア住宅「グランクレール世田谷中町」(251戸)を併設。さらに、シニア向けワンストップ型生活サービス「ホームクレール」の生活支援サービスや介護事業所を設けることで、住み慣れた地域に安心して暮らし続けられる仕組みづくりを行います。ブランズの居住者が将来的に敷地内のグランクレールに住み替える選択も可能にし、「世代循環型」の街づくりを推進します。

■地域に開かれた「多世代交流」の創出

「ブランズ」「グランクレール」の両居住者に加え、地域住民の方々にも利用いただける共用施設「コミュニティプラザ」を設置。「認可保育園」や地域包括ケアの拠点となる「介護事業所」の機能が揃うほか、「ホームクレール」では、介護予防プログラムや入居者自身が講師として活躍できるカルチャースクールなどのメニューを提供します。また、東京都市大学と連携した各種多世代交流プログラムを提供するなど、居住者だけではなく、地域に開かれた多世代交流を創出します。

■「世代循環型」の街づくりとは?

林:世田谷中町プロジェクトは、東急不動産としてもチャレンジングな取り組みです。リゾートやフィットネス事業など幅広い事業ドメインを持つ当社が、グループの総合力を結集して、高齢化社会や待機児童問題といった暮らしに関わる社会課題を、コミュニティを中心とした街づくりのアプローチで解決していきたい。その初の試みが分譲マンション「ブランズ」とシニア住宅「グランクレール」の複合開発でした。
東日本大震災以降、より強く求められるようになった「家族の絆」。親・子・孫という2世代、3世代がほどよい距離感で暮らし続けられる環境をつくれないだろうか、そんな”想い”で始まりました。

鈴木:分譲マンションは、若い世代が一斉に入居し、年月の経過とともに入居者が高齢化していくのが一般的です。当然、幅広い年代のコミュニティ形成や世代循環は生まれにくくなります。世田谷中町プロジェクトでは「ブランズ」から「グランクレール」への住み替えを可能にし、当社による「買取制度 ※」も実現しました。高齢者でも安心して分譲住宅を購入することができ、介護が必要になった段階で同じ敷地内で住み替え、子世帯にマンションを譲り渡すなどといった世代循環ができると考えています。多世代が住まう循環を生み出すことは、資産価値維持や活気ある街づくりに貢献できるはずです。

※ 竣工後20年以内であれば、同一敷地内の「グランクレール」に住み替える際に、あらかじめ設定した金額で買い上げる制度。分譲マンションを売却して、ケアレジデンスの入居費用や介護費用に充当できる。

■自然に地域交流が生まれる仕組みづくりとは?

鈴木:当社が目指したのは、単なる「器」を用意することではありません。入居後のサービスにも事業者である当社が主体的に取り組んでいきます。その重要な拠点となるのが敷地内に併設される「コミュニティプラザ」です。「認可保育園」とともに「介護事業所」、グループ直営のライフサポート「ホームクレール」や「カルチャールーム」などの幅広いサービスを展開します。
ハード偏重の売り切って終わりという事業ではなく、グループの多様な事業を結びつけることで提供できるサービス面での永続的な価値をさらに強化していく計画です。

林:介護サービスがエリア内で提供されることは、できる限り自宅で生活を続けたいという高齢者のニーズをかなえ、介護を必要とする親を抱えた子世代等の介護離職問題にも応えることを目指しています。
また、「コミュニティプラザ」は地域の方々にもご利用いただけます。介護事業所は地域包括ケアの一翼を担い、「ホームクレール」の介護予防プログラムなどは入居者と地域住民との自然な交流を生み出すことができると考えています。まだまだこうした仕組みは世の中に少ないため、不動産価値を高める意味でも期待できます。

■「理想を笑うな。」に込められた想いとは?

鈴木:このプロジェクトでつくりたいのは入居者にとっての「ふるさと」。「近居・安心」「多様な住まい方」「健康・生きがい」といった、昔ながらの多世代交流が生まれる温かい”街づくり”を目指しています。
私たちはこのプロジェクトのキャッチコピーに「理想を笑うな。」と掲げました。若い世代とシニア世代が交流し、知恵をつないでゆく。一人ひとりが尊重されながら、安心して暮らせる理想の街を提案していきたいと考えています。

林:世田谷中町プロジェクトは、当社初の分譲マンションとシニア住宅の複合開発です。今回の取り組み以降、プロジェクトの検討や商品計画においても、社内の雰囲気は着実に変わりつつあります。主となるプロジェクトの担当部門だけでなく、当社の幅広い事業ドメインを活用し、コラボレーションすることで、他社との差別化や付加価値創出が担当者においても強く意識されるようになってきたことを実感しています。
私たちはこれからもグループの総合力を武器に、理想の街づくりを目指していきます。